一成さんへの回答

77才だったお母様は、78才になったのでしょうか?
長谷川スケールが22~23点 だったのが28点ぐらいにまで改善して来たと、前回は伺った様に記憶しています。それが現在ではバラつきはあるものの23~27 点ぐらいで経過しているとの話ですが、少なくても認知機能が悪化していないのは事実でしょう。サプリの影響なのか、一成さんの献身的な努力(脳トレを含めた)なのかは疑問が残りますが、私は一成さんの努力が大きいと考えています。昨今私が目にした論文で興味深いものに、2009年から2011年にかけてフィンランドで行われた「高齢者の生活習慣への介入による、認知機能障害予防の研究」があります。
研究に参加したのは60歳から77歳までの1260人です。被験者として認知機能が年齢相当か、少し低いくらいの人が選ばれました。この中から半分の人をランダムに選び「生活習慣改善グループ」として、食事療法、運動、脳のトレーニング、血圧管理など様々なプログラムを2年にわたって受けてもらいました。残りの半分の人たちは「対照グループ」として、一般的な健康アドバイスだけを定期的に受けてもらいました。 プログラム実施期間に入る前と1年後、さらに2年後のプログラム終了時に「認知機能テスト」を行い、結果を比較しました。
まずはバランスのとれた食生活
「生活習慣改善グループ」が行った食事療法を以下にご紹介しましょう。ぜひ、ご自身の食生活と比べてみてください。
タンパク質は1日に摂取する総エネルギーの10%から20%にする
脂肪分は1日に摂取する総エネルギーの25%から35%におさめ、以下の内容にも気をつける
・飽和脂肪酸およびトランス脂肪酸は10%以下
・一価不飽和脂肪酸は10%から20%
・多価不飽和脂肪酸を5%から10%
(オメガ3脂肪酸を1日に2.5グラムから3グラム含める)
炭水化物は1日に摂取する総エネルギーの45%から55%にする
食物繊維を1日に25グラムから30グラムとる
塩分は1日5グラム以下
アルコールは1日に摂取する総エネルギーの5%まで
砂糖は1日50グラムまで
バターの代わりに植物性マーガリンや菜種油を使用
少なくとも1週間に2回魚を食べる
野菜や果物を豊富に取り、精製していない穀物、低脂肪牛乳、肉製品を積極的にとりいれる
定期的な運動や脳のトレーニング
さらに、「生活習慣改善グループ」の人たちは「運動」と「脳のトレーニング」も行いました。運動プログラムはそれぞれの人の体力や体調に合わせて用意され、ジムで理学療法師の指導のもとで行いました。内容は膝屈伸や腹筋、背筋などを含む週に1回から3回の筋肉トレーニング、そして週に2回から5回の有酸素運動です。
「脳のトレーニング」は、グループセッションと個人セッションに分けて行いました。グループセッションでは、記憶や認知機能の年齢による変化や、日常生活への対応のしかたなどを学びました。さらに、コンピューターを使って学習進度の測定を行いました。個人セッションは、ワーキングメモリーやエピソード記憶、実行機能などの認知機能を鍛えることを目的に作られたプログラムを、各自が家でコンピューターを使って、1回に10分から15分、週に3回行いました。
さらに、メタボ健診と血管リスク管理として、定期的に血圧や体重、BMIなどの身体測定を行いました。
総合的に生活習慣を見直すことで認知機能低下のリスクが抑えられました。
どちらのグループも、プログラム終了時のほうが最初よりも成績が良くなっていることがわかります。特に「記憶」に関しては、両グループ間の差は、それほど大きくありませんでした。
しかし、「実行機能」や「処理速度」といった項目では、「生活改善グループ」のほうが「対照グレープ」よりも成績が著しく向上していました。「実行機能」とは、ある課題や目的を果たすために、必要な情報を判断して計画を立て、その計画を効率的に実行して目的を果たす能力です。プログラム終了時の「改善グループ」の成績は「対照グループ」に比べて、実行機能で83%、また処理速度は150%高くなっていました。さらに解析したところ、「対照グループ」は「生活改善グループ」よりも、約1.3倍、認知機能低下のリスクが高いことがわかりました。以上の結果から、生活習慣を様々な側面から見直すことで、認知機能の低下を効率的に抑えられることが示唆されました。
以上の結果から推測されます事は、現段階では医薬品やサプリより、生活習慣の改善や脳トレの方が認識機能の改善に役立っているかもしれないのです。多くの日本の医師は、この事実に余り注目していません。
「これからどんどん酷くなるや、医師が介護申請勧めるなら従うべき! 進行するだけなんだから」との発言は、医師を含め介護に携わる人達の不勉強さの現れとしか思えません。認識症の基本治療は何かと言えば、現在の医学水準で考えれば、家族の方の大きな愛です。将来的には医学的に解決される部分も多くなるとは思いますが、未だ認識症の治療に関して医師の診断は当てにならない事の方が多いのが現実です。一成さんは自信を持って、今のペースでお母様の介護を続けて行けば良いと思います。
【ご質問】
成川様お世話になっております。
度々の質問お許しください。 母の状態ですが、成川様に教えて頂いた脳トレを実践しています。日数はかかりますが1日1~2回ですが2分音読し2分で書き込む 初級コースから始めました。初級コースで1週間後ぐらいに合格で現在上級コースまで行きました。日によって3つしか書けなかったり6つ書けたりです。 その他簡単な脳トレをタブレットのアプリで毎日しています。 計算や神経衰弱や間違い探しなど…… 
月1でやっている長谷川式スケールはバラつきはありますが、23~27 MMSは26~29です。 記憶障害は現時点でも認められますが、アルツハイマーの診断から薬を服用せず1年近く経ちます。 日常生活も物忘れ以外は特に変化はみられません。 その日の出来事を思い出せない事があるから認知症なのは間違いないと思います。 あるサイトで質問した所、これからどんどん酷くなるや、医師が介護申請勧めるなら従うべき! 進行するだけなんだからと言われました。 確かにそうかも知れません。母も物忘れが酷い事は実感しているので気おつけないといけないって毎日言ってます。
色々考えたりネットで認知症の事を調べていると悪い方にしか考えられなくなってしまい母が1人で出来る事にも口出ししてしまい余計な不安を与えてしまったりと悪循環になっています。 
良くはならなくても現状維持はできると思い頑張ろうと思います。海馬だって鍛えれば新生するとも聞いたので。
読みずらい文面で申し訳ございません。成川様からなんでも構いませんのでアドバイス頂けたらと思い書き込みました。
よろしくお願い致します。

伊藤裕子さんへの回答

どの様なお話しをしたら言いのか途方に暮れます。47才の妹さんの辛さは、彼女以外の誰にも分からないでしょう。気管切開をすべきかは、答え様もありません。ただどの様にしたら妹さんが今の苦しみから少しでも逃れられるのか、その事を根本にして考えて行くべきなのでしょう。36才から11年間も、この過酷な病気と闘い抜いて来た妹さんに何をして上げれば…気管切開が、その事に当たるのかは医学の世界と云うよりは心と感情の問題ではないでしょうか?
病気は違いますが、76才で亡くなった癌末期の母(私の)に、気管切開はしませんでした。母の目が気管切開を拒否している様に見えたからです。医師である私が実の母を看取るというのは、精神的には限界に達するほど厳しい日々でした。当時の私は強度の不眠症に陥り、度々眠剤の世話にもなりました。一切の休日はなく、ただ母に付き添いました。もちろん医師としての他の患者さんへの義務は果たしていましたが。私事を意味もなく書き続けて申し訳ございません。後は出来る限り、どの様にしたら妹さんのお気持ちに添えるかを考えるしかないと思います。何の回答にはなり得ず、恥ずべきばかりです。
【ご質問】
成川先生、何度も申し訳ございません。
前回ご回答いただきまして、まだまだ諦めないつもりでした。しかし、肺炎を悪化させない為に胃瘻からの薬、食事の注入は中断しているからか、47歳の妹はかなり衰弱してきました。肺全体も痰などが詰まっており、特に肺の後ろ側はかなり溜まっている状態でレントゲンでは白くなっている部分が目立っています。舌も下り気道はとても狭く、呼吸をするのもやっとで、とても苦しい状況だと思います。痰の吸入も忙しくしている看護師さんに、とても負担をかけており、気管切開について決断しなくてはならない時期もきています。妹がまだ自分の意志を話せる時に「迷惑かけたくない。早く死にたい。」と申しておりました。キーパーソンである義弟がどのように考えているのかわかりませんが、妹は今、この瞬間も息をするのがやっとの状態で、もう快方に向かう医療行為は何もないようです。希望を見出すには妹にとって酷な気がしております。本当に苦しく残念で今でも奇跡を信じたいですが、覚悟もしておかないといけないとわかっているつもりです。食べることが大好きな妹がこの何年間か飲まず食わずまま、痰などによる誤飲性肺炎で生涯を終えるのはいたたまれません。大好きなお刺身を数秒、口の中に入れたり、コーヒーを何滴か垂らしたりするのは危険行為とわかっておりますが、今よりさらに弱った時は後悔しないために、味あわせてあげるのは良いと思いたいです。神経変質疾患の断定は脳を顕微鏡で検査しなくてはできないと、今日、先生からお聞きしました。色々な思いが交錯しており、乱文にて申し訳ございません。お忙しい中、成川先生に、お読みいただくお時間も申し訳なく思いながら、厚かましくまた、コメントさせていただきました。

介護初心者の方への回答(4)

基本的にはレビー小体型認知症だと思いますが、稀にはレビー・ピックコンプレックス(レビー小体型認知症とピック病の合併)の疑いも捨てきれません。
「ただ体調を崩す機会が何度かあり、救急科にお世話」になったとありますが、どの様な状態で救急外来に行かれたなのか、そこの詳細が書かれていませんので、何故急激な病状の変化が訪れたのか分かりかねます。
あとは私の推論でお書きするしかないのですが、幻覚や妄想の激しさにはリボトリールの1~2m gの使用が就寝前の2時間前から毎日服用すべきでしょう。ただし、0.5m gを連日に1週間そして次の週に1m gを連日に1週間、さらに次の週に1.5m gを連日に1週間と上げて2m gまで上げ行くのがレビー小体型認知症の基本投与の仕方です。
以上の服用でもコントロール不能では
抑肝散7.5 g(3×)で朝、昼、夕と2.5 gづつを服用すると効果が得られるかもしれません。これ以外にも色々な処方はありますが、現実に患者さんを診ない上でのアドバイスは困難です。万が一にもレビー・ピックコンプレックだとすると、通常の認知症専門医でも診断、治療は極めて難しいと思います。
私は数多くのレビー・ピックコンプレックの患者さんを診ていますが、多くの場合に大病院でコントロール不能になって来院する事が多いのです。治療には、熟練度と慎重な処方が要求されます。精神科では廃人同様にされてしまった患者さんも知っています。
以上、現段階で私が直接患者さんを診る事なく答えられ事は、この程度です。
余りお役に立たないかもしれませんが、お許し下さい。
【ご質問】
成川先生
ご無沙汰をいたしております。
先々月、母の窮状に居ても立っても居られずいろいろと質問致した者です。その節は本当にありがとうございました。
本日再度相談致しましたのは母が新たな局面に移ったのではないかと感じ勝手ながら先生のご意見を伺いたくメール致しました。
前回質問した後、睡眠中にひどい騒ぎになった時にリボトリールを頓服的(?)に使用する以外、お薬は投与せず、様子を観察しておりました。
個人的感覚としては、身体的に負荷がかかると睡眠障害が起こりにくい傾向にあり、できる限りトイレまで歩かせたりしていました。
ただ体調を崩す機会が何度かあり、救急科にお世話、本人には相当ストレスとなりました。
睡眠中に体を掻き毟ったり大声を出すことがある程度少なくなってきたかわりに最近、昼間から何度となく突然幻視?譫妄?(お化けが出る、大地震が来る、爆弾が落ちる、海に落とされる等)が生じ、大声で「こわい、こわい」とか
「おーい、おーい」と繰り返し叫ぶ状態です。レビーによるものか他に原因があるのか素人の私にはよくわかりません。
さらにバンザイや、両手でパンパンと叩く、同じ擬音や歌を繰り返すほか、やたら唾液を垂らすばかりか、上下の唇を勢いよく震わせ吐き散らすようになりました。不穏興奮が増し自制がきかない感じです。旺盛だった食欲もみるみる減退。尚、認知状態も悪化し、本人と子供の私の名前を間違えたり、自宅が自宅でないと思うようになったりします。
また長文で申し訳ありません。お時間がある時ご意見伺えれば幸いです。

さくらさんへの回答(再)

先ずは、総合病院の脳ドックでみるのは多くの場合、MRIで脳梗塞の兆候、脳動脈瘤、脳腫瘍などの有無を調べる程度ですから、認知症の早期発見は困難です。ただ進行したアルツハイマー型認知症であるなら、海馬の萎縮が認められますので脳ドックでも認知症の診断が可能な時もあります。画像診断で考えるならば、脳spectは脳の血流循環を見て行くので認知症診断には有効です。しかし、この検査で早期診断が可能かと言えば疑問が残ります。高度の医療機器に信頼を寄せがちですが、臨床所見と必ずしも一致しないからです。画像診断にのみ頼った大学病院などで認知症の誤診が多いのは、この為です。私の認知症外来に大病院で誤診された患者さんが数多く訪れるのは、そんな理由もあるのでしょう。認知症の早期診断は、やはり熟練した認知症専門医の診断力に頼るしかないでしょう。脳外科では診断が困難ですから、お気をつけて下さい。非常に簡単な検査で診断精度が高いのは、長谷川スケールですが、この検査をするにもそれなりの経験が必要です。ご希望であれば詳細を付記しますが、ネットで容易に調べられます。参考までに私が日常外来で行っている「脳トレ」の資料を送ります。この中の記憶力の初級で6個以上出来なければ、幾らか認知症の疑いがあるかもしれません。
初級コース(記憶力のアップ)
2文字の単語を10個並べる。
くり、いす、はな、かき、なし
さる、とり、うみ、とら、うで
以上を2分間、音読で暗記する。
そして次の2分間で書いてみる。
8個以上暗記出来たら次に行く。
これは私のオリジナルですが、この脳トレを毎日15~30分実施する事で認知症の改善は目に見えて改善しています。
取り敢えず、全文を掲載します。
【脳トレ見本】
脳トレーニング
初級コース(記憶力のアップ)
2文字の単語を10個並べる。
くり、いす、はな、かき、なし
さる、とり、うみ、とら、うで
以上を2分間、音読で暗記する
そして次の2分間で書いてみる
8個以上暗記出来たら次に行く
初級中級コース
2文字と3文字の混合
すずめ、くま、かもめ、りす、さくら、かみ、とけい、ほん、さとう、ねこ
同じ様に2分間の音読で暗記
次の2分間で書いてみる
8個以上暗記出来たら次に行く
中級コース
3文字の単語を10個並べる
かめら、みみず、みかん、
いちご、つみき、からす、
ばなな、さくら、うちわ、
とんぼ
 
 中級上級コース
3文字の単語と4文字の混合
うちわ、すずむし、すいか、
よこはま、まくら、にんじん、ばなな、たけのこ、こりす、
しまうま、
上級コース
4文字の単語を10個並べる
まつたけ、やまいも、
かきのき、しんぞう、
ほんばこ、すいしゃ、
のこぎり、だいこん、
あおぞら、さざんか
 
初級コース(計算力のアップ)
12問を1分以内での練習
3+5=、8+9=、7+6=、4+8=
12+6=、17+9=、25+8=
7+13=、42+5=、8+16=
19+5=、6+23=
初級中級コース
12問を1分以内での練習
39+17=、21+18=、45+18=
52+14=、34+13=、61+42=
76+21=、46+17=、19+15=
43+18=、13+42=、56+37=
中級コース
12問を100秒以内での練習
57-6=、23-8=、45-7=
42+26=、36-9=、38+45=
65-11=、48+15=、37+61=
84-13=、72+13=、69-21=
中級上級コース
12問を100秒以内での練習
13×3=、16×4=、18×3=
21×2=、17×3=、22×4=
31×3=、15×4=、12×5=
8×11=、19×2=、23×3=
上級コース
12問を100秒以内での練習
33÷3=、21÷7=、45÷9=
44÷4=、63÷9=、18÷9=
55÷11=、81÷9=、15÷5=
72÷8=、48÷4=、66÷3=
以上です。
何かの参考になれば幸いです。
【ご質問】
成川先生、まさか本当にご返答いただけるとは思っていなかったので、感激しております。ありがとうございます。
77歳の母のことをご相談した者です。
通販番組の会社には私自身も問い合わせして、納得できる内容だったので間違いはないと思います。昔のことを忘れてしまうのは私にもあることなので、そういったことを抜きにすればその件以外で母が記憶を全くなくしたことは今までないと思います。他に以前と違う点、変わった点も今のところ思い当たりません。今後もう一度同じようなことがあってから病院で診ていただこうかなと考えていますが、手遅れになる可能性はありますか?私達が住んでいるところは大きい町ではないので、認知症専門の先生がいらっしゃる病院はないように思います。総合病院の脳ドックを受けても認知症は発見できますか?
重ねがさねの質問、長文で申し訳ございません。

さくらさんへの回答

他にどんな症状があるのか分かりませんので、明確な答えは出来かねますが「レム睡眠行動障害」の疑いがあるのか、ただの物忘れなのか区別がつきかねます。もしかするとテレビ通販のミスもあるのか、これも如何に着信記録があったとしても、お母様が夢遊病みたいな感じで電話をかけたとすれば相手方が、その異常に気付かないのも変な気がします。これまで何度も、その通販会社に電話注文していたとすれば、その記録は残っているはずですから、何かの手違いで誤って注文を誤認する事だって皆無ではないでしょう。
もし、万が一にでも「レム睡眠行動障害」の疑いがあるとすれば、それはレビー小体型認知症の初期症状の危険性があります。しかし、さくらさんのメール内容だけでは何ともお答えしにくいです。やはり、健康診断的な意味で認知症専門医の診断を受ける事をお勧めします。一般内科医では鑑別は困難かと思われますから。また眠剤の長期服用や血圧の下げ過ぎでも認知症を誘発する恐れがありますので、要注意です。日本高血圧症学会の血圧目標値には疑問が多いのです。お母様のご年齢では160/90ぐらいまでは、血圧の薬を服用する必要がありません。高血圧症学会の130/80と云う目標値には、心ある医師は誰もが疑問を抱いています。何故なら、この目標値では逆に認知症を誘発してしまう危険性があるのです。何にしても製薬資本がリードしている日本の医学会は、時に大きな過ちを犯していますので注意が必要です。医師は医師の悪口を言ってはならないと云うのが、この世界の不文律ですので、これ以上の発言は控えます。ともかく志しの高い医師を探す事です。
【ご質問】
はじめてまして。
同居している77歳の母のことでご相談させていただきます。母はテレビの通販番組を好んで観ていて、気に入ったものがあるとその場で電話で注文しています。先日、自分では注文した記憶のない商品が届いたということで、とても心配になりました。母自身がその通販番組の会社に問い合わせてみると、確かに自宅の電話番号からの着信があり、時間も正確に記録されているとのことなので母が注文したことは間違いなさそうです。時間は夜中の12時頃で、その時間もまれに起きていて番組を観ながら注文している姿を何度か見ています。時間が時間なだけに、これはただ寝ぼけているだけなのでしょうか?寝ぼけていて全く記憶がなく思い出しもしないことはあるのでしょうか?それともいよいよ認知症の初期症状なのでしょうか?もしそうであれば早急に病院へ一緒に行き、初期の段階で食い止められたらと思っています。
ちなみに母は内科に定期的にかかっていて、血圧の薬や眠剤などを処方されているようで、夜 床につくとものの数秒で眠りについているようです。
長々と失礼致しました。時間のあるときにご返答頂ければ幸いです。
よろしくお願い致します。

はなさんへの回答

私のブログ「霜月の夕暮れ」は100話からスタートして99、98、97話となって、その最後に(次へ)と書かれた所をクリックしますと、また96、95、94、93話と逆に繋がっています。改めて見ますと、かなり読みにくいと思いますので、ご希望であれば、緑協和病院にご連絡(045-962-6666)下さい。既に100話までの雑誌になっているものを無料でお送りします。
【ご質問】
>連載小説「霜月の夕暮れ」全100話にその治療過程の家族の悩みが書かれています。それらを全てお読み頂いて、再度のご質問を頂ければ幸いです。
是非読ませていただきたいのですが 1話は どこにあるのでしょうか?

伊藤さんへの回答(再)

伊藤さんへの回答(再)現在の医療システムでは、急性期病棟と療養病棟に分類されています。産婦人科や精神科、結核専門病棟は除外しますが。急性期病棟にも幾つかの種類があり、概ね18~26日までが入院限度期間となっています。全急性期病棟の平均在院日数ですので、急性期病棟でも1ヶ月以上も入院する患者さんもいます。私どもの急性期病棟は34床ですが、平均在院日数は16~18日ぐらいです。療養病棟が111床ありますが、病院長の私の意志で急性期病棟と一切の区別は付けず、必要な検査、リハビリ等に手を抜く事はありません。入院患者さんの回診も週に何回かは必ず行っています。
ご存知かとも思うのですが、療養病棟は定額制ですので濃厚な医療行為を実施すると、それらは病院の持ち出し、つまり赤字化に拍車をかける事になります。従って多くの療養病棟を抱える病院は、極力医療行為を抑制する傾向が強くなります。
保険医療の中で、どれだけ経営効率の良い診療体制を作り出して行くかに頭を悩ませている病院長が、殆んどです。そんな中で私達は、ギリギリの採算で患者さん本位の治療行為が成り立つかを工夫しています。
「先に適切な医療行為があるべきで、経営効率はその後で考えるべきだ」
と云うのが、私の自論です。
しかし、現実に私と同じ考えをする医師は、どれ程いるのかは分かりません。
それなりに良質の医療をして行こうと思えば、工夫の仕方はあるものです。
もちろん私のこの様な考えが、病院の経営効率を悪くしているのは事実です。
それでも私は、自分の医療の質を落とす事には我慢が出来ません。認知床専門外来では、一人の患者さんに1時間近くもかかってしまう事も稀ではありません。患者さん家族の悩みを聞き、在宅ケアの辛さを共に感じ、どの様にしたら少しでも患者さんと、ご家族に安心出来る医療を提供出来るのかは、永遠のテーマです。何の回答にもなっていないのは百も承知です。
それでも伊藤さん、希望を捨てずに頑張って下さい。こんな事しか言えない自分を恥じています。
【ご質問】
成川先生
ご多忙でいらっしゃいます中、お読みくださり、ご返信くださいまして本当にありがとうございます。
ご回答いただいた通りだと確信しております。
できますならば、よろしければ今すぐにでも成川先生のいらっしゃいます病院へ妹を連れて行きたい気持ちです。
現在の状態では、悲しいですが叶えることはできません。
大変、厚かましく恐縮ですが
成川先生と同じお考えをされている広島在住の先生がいらっしゃいませんでしょうか。
妹のような完全介護が必要で寝たきりの状態では、語弊があるかもしれませんが、長期入院をさせていただける病院は、リハビリもなく、残念なことに、主治医の先生も滅多に診察してくださらないような病院になるのでしょうか。
昨日、痰が肺に溜まって息をするのも辛い状態になり「これまで良く頑張ったよね。」と優しい看護師さんに声をかけられましたが、両親も私もまだまだ、これから先、少しの希望でも持てることを信じておりますので諦めたくありません。
昨日は先生に看護師さんが先生に診察をお願いしてくださり軽い肺炎にかかっていることがわかりました。
これから先、どんなにか医学も進歩して例えばiPS細胞も認知症に治験されたりする日まで妹の生命力を信じたいと思います。
それまでも成川先生の診察を受けさせていただくまで体力が回復することをいのるばかりです。
昨日に続き、本当にお忙しい中
お時間いただきましてありがとうございます。
感謝の気持ちで、いっぱいです。
どうぞ成川先生、たくさんの悩める患者、家族のためにも、お身体ご自愛くださいませ。
いつか、お目にかかれますよう心から願っております。