診察室からコンニチハ(54)

認知症の公開質問をスタートさせて3年半、これらの質問を通じて私は随分と勉強させて頂きました。また、それ以上に「認知症専門誌」の記述もかなり変わりました。治療方針も多くの専門医から様々の意見が出され混沌さが増している感じが強くなっています。
認知症と言えば、アルツハイマー型認知症と言われた時代が長く続いていましたが、時代の流れと伴にレビー小体型認知症にも多くの関心が集まり始めました。認知症+パーキンソン症候群とつけらていた病名の多くはレビー小体型認知症であったと現在では言われています。
また、それ以上に単独のアルツハイマー型認知症というよりは、レビー小体型認知症や脳血管性認知症などが微妙に混在していると云う認識も多くなっています。認知症治療薬にしてもドネペジルなどの全面肯定から、全面否定そして一部肯定(使い方によっては効果が認められる事もある)と変わっています。それ以外にも「脳トレ」の効用や「生活習慣病」改善が認知症になりにくいとか、食生活の改善とか、実に多くの意見が出されています。
また認知症と遺伝的要因に関しても、アルツハイマー型認知症(AD)のAPP,PSEN1/2がその原因遺伝子として同定されています。一方,ADの大半を占める孤発性ADに対する最大の遺伝的リスクはAPOE多型であると言われています。さらにレビー小体型認知症とパーキンソン病は同一機序との認識が一般的になりつつあります。その危険因子としてグルコセレブロシダーゼ遺伝子や(GBA)α-シヌクレイン遺伝子(SNCA)などが報告されています。
それ以外の前頭側頭葉変性症にしても、遺伝的な要因が研究されつつあります。さらに軽度認知障害(MCI)とアルツハイマー型認知症への移行形態も、より深い研究報告が数多くなっています。
今回は少し難解な話になってしまいましたが、まだ認知症と云う学問には未知の領域が多すぎるのです。
次回からは認知症予防のリハビリについて色々な観点から考察してみます。今回のブログの内容は多くの読者にとって、あまり有意義なものではなかったかと少し反省していますので…
次回に続く
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