伊藤さんへの回答(再)

伊藤さんへの回答(再)現在の医療システムでは、急性期病棟と療養病棟に分類されています。産婦人科や精神科、結核専門病棟は除外しますが。急性期病棟にも幾つかの種類があり、概ね18~26日までが入院限度期間となっています。全急性期病棟の平均在院日数ですので、急性期病棟でも1ヶ月以上も入院する患者さんもいます。私どもの急性期病棟は34床ですが、平均在院日数は16~18日ぐらいです。療養病棟が111床ありますが、病院長の私の意志で急性期病棟と一切の区別は付けず、必要な検査、リハビリ等に手を抜く事はありません。入院患者さんの回診も週に何回かは必ず行っています。
ご存知かとも思うのですが、療養病棟は定額制ですので濃厚な医療行為を実施すると、それらは病院の持ち出し、つまり赤字化に拍車をかける事になります。従って多くの療養病棟を抱える病院は、極力医療行為を抑制する傾向が強くなります。
保険医療の中で、どれだけ経営効率の良い診療体制を作り出して行くかに頭を悩ませている病院長が、殆んどです。そんな中で私達は、ギリギリの採算で患者さん本位の治療行為が成り立つかを工夫しています。
「先に適切な医療行為があるべきで、経営効率はその後で考えるべきだ」
と云うのが、私の自論です。
しかし、現実に私と同じ考えをする医師は、どれ程いるのかは分かりません。
それなりに良質の医療をして行こうと思えば、工夫の仕方はあるものです。
もちろん私のこの様な考えが、病院の経営効率を悪くしているのは事実です。
それでも私は、自分の医療の質を落とす事には我慢が出来ません。認知床専門外来では、一人の患者さんに1時間近くもかかってしまう事も稀ではありません。患者さん家族の悩みを聞き、在宅ケアの辛さを共に感じ、どの様にしたら少しでも患者さんと、ご家族に安心出来る医療を提供出来るのかは、永遠のテーマです。何の回答にもなっていないのは百も承知です。
それでも伊藤さん、希望を捨てずに頑張って下さい。こんな事しか言えない自分を恥じています。
【ご質問】
成川先生
ご多忙でいらっしゃいます中、お読みくださり、ご返信くださいまして本当にありがとうございます。
ご回答いただいた通りだと確信しております。
できますならば、よろしければ今すぐにでも成川先生のいらっしゃいます病院へ妹を連れて行きたい気持ちです。
現在の状態では、悲しいですが叶えることはできません。
大変、厚かましく恐縮ですが
成川先生と同じお考えをされている広島在住の先生がいらっしゃいませんでしょうか。
妹のような完全介護が必要で寝たきりの状態では、語弊があるかもしれませんが、長期入院をさせていただける病院は、リハビリもなく、残念なことに、主治医の先生も滅多に診察してくださらないような病院になるのでしょうか。
昨日、痰が肺に溜まって息をするのも辛い状態になり「これまで良く頑張ったよね。」と優しい看護師さんに声をかけられましたが、両親も私もまだまだ、これから先、少しの希望でも持てることを信じておりますので諦めたくありません。
昨日は先生に看護師さんが先生に診察をお願いしてくださり軽い肺炎にかかっていることがわかりました。
これから先、どんなにか医学も進歩して例えばiPS細胞も認知症に治験されたりする日まで妹の生命力を信じたいと思います。
それまでも成川先生の診察を受けさせていただくまで体力が回復することをいのるばかりです。
昨日に続き、本当にお忙しい中
お時間いただきましてありがとうございます。
感謝の気持ちで、いっぱいです。
どうぞ成川先生、たくさんの悩める患者、家族のためにも、お身体ご自愛くださいませ。
いつか、お目にかかれますよう心から願っております。
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コメント

気道切開は望んでおりませんでした。

成川先生、何度も申し訳ございません。
前回ご回答いただきまして、まだまだ諦めないつもりでした。しかし、肺炎を悪化させない為に胃瘻からの薬、食事の注入は中断しているからか、47歳の妹はかなり衰弱してきました。肺全体も痰などが詰まっており、特に肺の後ろ側はかなり溜まっている状態でレントゲンでは白くなっている部分が目立っています。舌も下り気道はとても狭く、呼吸をするのもやっとで、とても苦しい状況だと思います。痰の吸入も忙しくしている看護師さんに、とても負担をかけており、気管切開について決断しなくてはならない時期もきています。妹がまだ自分の意志を話せる時に「迷惑かけたくない。早く死にたい。」と申しておりました。キーパーソンである義弟がどのように考えているのかわかりませんが、妹は今、この瞬間も息をするのがやっとの状態で、もう快方に向かう医療行為は何もないようです。希望を見出すには妹にとって酷な気がしております。本当に苦しく残念で今でも奇跡を信じたいですが、覚悟もしておかないといけないとわかっているつもりです。食べることが大好きな妹がこの何年間か飲まず食わずまま、痰などによる誤飲性肺炎で生涯を終えるのはいたたまれません。大好きなお刺身を数秒、口の中に入れたり、コーヒーを何滴か垂らしたりするのは危険行為とわかっておりますが、今よりさらに弱った時は後悔しないために、味あわせてあげるのは良いと思いたいです。神経変質疾患の断定は脳を顕微鏡で検査しなくてはできないと、今日、先生からお聞きしました。色々な思いが交錯しており、乱文にて申し訳ございません。お忙しい中、成川先生に、お読みいただくお時間も申し訳なく思いながら、厚かましくまた、コメントさせていただきました。

ご回答ありがとうございます。

成川先生
とんでもございません。
ご丁寧にご回答くださいましてありがとうございます。
希望をありがとうございます。
妹の笑顔が増えるようポジティブパワーを送りたいと思います。
ありがとうございます。感謝。