診察室からコンニチハ(60)

ホームレスの人たちに暴行を加える少年や大人さらには警察官までがニュースで紹介される事が度々あります。
先日、「一日中ぶらぶら寝ていて、自分たち社会人が毎日こんなにも忙しく働いているのに腹が立つ」
と言って暴行を加えたサラリーマンのニュースに接して、少し驚かされました。ホームレスの人たちは、そんなサラリーマンの人が思うほどに楽な生活をしているのでしょうか。
住む家もなく、路上での生活がどれほど過酷なものであるか私も含めて一般の人には分かりにくいと思います。リストラなどで失業に追い込まれた人、何らかの精神障害を抱えている人、それ以外にも多くの理由でホームレスの生活になってしまったのだと思うのですが。中には認知症患者さんもいるに違いないと考えたりしています。
日本社会の景気が回復するに従い、ホームレスの人たちは確実に減少していますので、やはり経済的な事情が一番大きかったのでしょうか。
この10年余りのホームレスの推移を参考にして下さい。
 平成15年(20,661名)
 平成19年(25,296名)
 平成24年(10,890名)
 平成29年( 6,235名)
一方で生活保護受給者数は確実に増加しています。2000年に100万人を超え、2018年現在は200万人に達しているとのデータがあります。
この中で高齢者割合が52.9%であると報告されています。さらに不正受給率は0.45%と言われています。
この不正受給率を大げさに書き立て、マスメディアが貧窮者をバッシングする報道が時に見られます。
入院患者さんや外来でも生活保護受給者は一定の割合で存在しています。かつては弱者救済の立場から生活保護受給者への医療行為には、十分な手当をする様にと指導されていました。しかし、昨今では生活保護受給者を中心にジェネリック薬を使う様に厚労省から指示されています。もちろん一般の患者さん方にもジェネリック薬を推奨されてはいますが…。
でも私には何か弱者を差別化している様に思えてならないのです。私の勝手な解釈かもしれません。ともかく日本全体が精神的に余裕のない社会になっているのでは…
次回に続く
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