診察室からコンニチハ(109)

☆1847年 - イグナーツ・ゼンメルワイスが、*産褥熱の感染を研究して防止法を確立しました(消毒法の発見)。
*産褥熱
出産によって生じた、産道や子宮腔内の創傷が細菌に感染して引き起こされる発熱ですが直接の感染症と,間接の産褥創傷中毒症との2型,あるいはその混合型があります。 1847年~49年ハンガリーの産科医イグナス・P.ゼンメルバイスが,臨床観察から産褥熱が接触感染で起こることを推定,医師や助産師に塩化カルシウム液で手指消毒を行なわせることによって発病率 (死亡率) を10分の1に減らしました。それまでは,産婦の少なくとも3%以上は産褥熱で死亡していましたが、その後は消毒の普及や20世紀初頭の病原体の確認およびサルファ剤や抗生物質の出現によって現在ではまれな病気となっています。
☆1849年 -* エリザベス・ブラックウェル (Elizabeth Blackwell) が、女性で初の医学の学位を取得しました。
*エリザベス・ブラックウェルは、イギリス生まれで、アメリカ合衆国で医学校を卒業した最初の女性である。イギリスの公的に医師登録された最初の女性でした。女性に対する医学教育に貢献し、女性の権利の向上運動の活動家としても有名でした。
1865年 - クロード・ベルナールが『実験医学研究序説』出版しています。
☆1870年 - ルイ・パスツールとロベルト・コッホが、病気の病原菌説を確立しました。
☆1873年 - アルマウェル・ハンセン (Armauer Hansen)は患者から*らい菌を発見したことを発表しましたが、彼の業績が認められるには多くの時間がかかりました。
*らい菌 : らい菌は増殖速度が遅く、疾患の潜伏期間が平均で5年あります。患者によっては、症状発現に20年以上かかることもあります。通常の接触で感染することは珍しく、長期間同居している家族内での発生が多く、この為に遺伝的な疾患であると誤解されていた期間が長きに及びました。
☆1881年 - ルイ・パスツールが、*炭疽ワクチンを開発しました。
*炭疽ワクチン : 炭疽菌(たんそきん、Bacillus anthracis)は、炭疽(症)の病原体となる細菌ですが病気の原因になることが証明された最初の細菌であり、また弱毒性の菌を用いる弱毒生菌ワクチンが初めて開発された、細菌学上重要な細菌です。第二次世界大戦以降、生物兵器として各国の軍事機関に研究され、*2001年にはアメリカ炭疽菌事件で殺人に利用されました。
*アメリカ炭疽菌事件(アメリカたんそきんじけん、英: 2001 anthrax attacks, FBIファイル名:Amerithrax)は、2001年9月18日と10月9日の二度にわたり、アメリカ合衆国の大手テレビ局や出版社、上院議員に対し、炭疽菌が封入された容器の入った封筒が送りつけられた事件です。この炭疽菌の感染により、5名が肺炭疽を発症し死亡、17名が負傷しました。
また炭疽菌は土壌中の常在細菌ですが、家畜やヒトに感染して炭疽(症)を発症させます。そのもっとも多い例は、皮膚の傷口から侵入して皮膚で発症する皮膚炭疽です。この疾患は特に中世ヨーロッパでは、家畜の屠殺・解体・鞣革を行う者に多く見られました。また炭疽菌の芽胞が呼吸器を介して肺に到達すると、肺炭疽と呼ばれる極めて重篤な疾患を起こします。肺炭疽は羊毛を扱う者に見られた疾患ですが、稀な例として炭疽により死亡した動物の肉を食べたとき、腸管の傷口から侵入して起きる腸炭疽を起こす場合もあります。いずれの場合もヒトからヒトへの伝染は起きません(言い換えれば、危険な感染症だが伝染病ではない)。炭疽は人獣共通感染症であり、日本では感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症新法)において、四類感染症に指定されています。
☆1875年 - イギリスの、Dr. Sydney Jonesにより、全身麻酔と開腹手術による胃瘻経管造設手術方法が開発されました。
☆1882年ルイ・パスツールが、狂犬病ワクチンを開発しました。
☆1882年3月24ロベルト・コッホが、*結核菌を発見しました。
*『結核の病因論』を著わし、ヒトにおいても細菌が病原体であることを証明した(後にこれを記念して、3月24日は世界結核デーと制定されています)。
☆1890年 - 北里柴三郎とエミール・アドルフ・フォン・ベーリングが、抗毒素を発見し、破傷風ならびにジフテリアのワクチンを開発しました。
次回に続く
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