診察室からコンニチハ(115)

1938年 - ウーゴ・チェルレッティとルチオ・ビーニ (Lucio Bini) が、精神病の*電気ショック療法を提唱しました。
*電気けいれん療法(でんきけいれんりょうほう、電気痙攣療法)は、頭部(両前頭葉上の皮膚)に電極をあてて通電することで人為的にけいれん発作を誘発する治療法です。ECT(英語: electroconvulsive therapy)、電撃療法(英語: electroshock theraphy: EST)、電気ショック療法(ES)とも言われています。
Electroconvulsive therapy
ECTには大きく分けて、四肢や体幹の筋にけいれんを実際に起こすもの(有けいれんECT)と、筋弛緩剤を用いて筋のけいれんを起こさせないもの(修正型ECT、無けいれんECT)に分類され、用いる電流も「サイン波」型と「パルス波」型に分類されています。
1938年、イタリア・ローマのウーゴ・チェルレッティとルシオ・ビニ(英語版)によって創始され、元は精神分裂病(現在の統合失調症)に対する特殊療法として考案されたものでした。日本では1939年(昭和14年)に、九州大学の安河内五郎と向笠広次によって創始されました。その後、他の疾患にも広く応用されて急速に普及し、精神科領域における特殊療法中、最も一般化した治療法ですが、作用機序は不明です。
多くの場合、ECTはインフォームド・コンセントを得たうえで、大うつ病・躁病・緊張病の治療手段として用いられています。
日本では、うつ病・躁うつ病・統合失調症などの精神障害(まれにパーキンソン病などにも)の治療に用いられています。
うつ病では、重症で自殺の危険が高く緊急を要する場合や、薬物療法を充分行っても症状が改善しない場合、薬物療法の副作用が強い場合などに適用されます。
また躁状態で興奮が強く緊急を要する場合などにもECTは使用されます。
統合失調症では、難治性の場合や、抑うつを伴い自殺の危険が強い場合、緊張型の昏迷状態などが適用となります。
パーキンソン病の場合は、気分症状と運動症状の両方にしばしば効果が認められます。薬物抵抗性がある場合、あるいは抗パーキンソン病薬が副作用により使えない場合など、疾患の末期に用いられるのが典型的です。
1961年当時の厚生省保険局通知「精神科の治療指針」によると適応症として『精神分裂病、躁うつ病、心因反応、反応性精神病。神経症、神経衰弱、麻薬中毒、覚せい剤中毒、酒精中毒性、精神病等』があげられています。
次回に続く
関連記事

コメント