診察室からコンニチハ(123)

☆1962年 - 最初の経口小児麻痺(ポリオウイルスにより発症)ワクチンが開発されました。1948年、ボストン小児病院で働いていたジョン・フランクリン・エンダースの研究グループにより、ポリオウイルスが様々な身体組織で増殖することを新発見して、それまで神経細胞でしか培養できなかったポリオウイルスの大量培養を可能にしました。このグループは、近年の研究では細胞培養によって流行性耳下腺炎(おたふく風邪)を発症させることにも成功しています。
☆1948年3月、トーマス・ハックル・ウェーラーは肺組織において、水痘ウイルス(みずぼうそうを発病させるウイルス)の培養に成功。
☆1954年には、3種類のポリオウイルス血清型が証明されています。(ポリオウイルス1型:PVもしくは、マホニー、PV2:ランシング、PV3:レオン) ポリオウイルスは血液に存在し、中風(麻痺)を引き起こすタイプが検出され、ガンマグロブリン(免疫グロブリン)が麻痺性ポリオウイルスに対抗しウイルスが中和されることにより、抗体による保護がなされていることが確認されました。
☆1963 年麻疹ワクチンが使用開始されました。
ポリオウイルスの分離に成功(1949)したエンダースが、麻疹ウイルスについても組織培養(ヒト腎臓の初代培養細胞)を用いて1954年分離に成功しました。エンダースの分離したウイルス Edmon- ston 株を用いて直ちにワクチンの開発と製造が始まり、そして 1963 年ワクチンが使用開始されたのです。現在世界で用いられている麻疹ワクチンの多くが、この Edmonston株の子孫なのです。
☆1964年*チャールズ・ドッターが、カテーテルを用いた血管内治療を開発しました。
*チャールズ・ドッター(アメリカの放射線科医)により、初めてカテーテルによる血管内治療が成功しました。それまでカテーテルは、診断として使用されるのみでしたが、ドッターはASO(閉塞性動脈硬化症)により壊死しかけた高齢女性の足に対し、閉塞部位にガイドワイヤーを通し、カテーテルを2重に重ねて通して押し拡げる手技を行っています。その後、現在のステントの原型となるコイルスプリングの留置によって再狭窄を防ぐ方法も開発しました。
1964年−がんの粒子線治療の試みが始まっています。当時は病巣の位置を正確に把握することが困難で、実用化はX線CTが普及してからです。
次回に続く
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