診察室からコンニチハ(141)

☆2003年-*ヒトゲノムプロジェクトの完成版が公開されました。
これは富山大学の中村真人が、世界で初めてインクジェット式バイオ3Dプリンターで生きた細胞での3次元構造の作製に成功した業績です。
*このプロジェクトは1990年に米国のエネルギー省と厚生省によって30億ドルの予算が組まれて発足し、15年間での完了が計画されていました。発足後、プロジェクトは国際的協力の拡大と、ゲノム科学の進歩(特に配列解析技術)、およびコンピュータ関連技術の大幅な進歩により、ゲノムの下書き版(ドラフトとも呼ばれる)を2000年に完成しています。このアナウンスは2000年6月26日、ビル・クリントン米国大統領とトニー・ブレア英国首相によってなされました。これは予定より2年早い完成です。完全・高品質なゲノムの完成に向けて作業が継続されて、2003年4月14日には完成版が公開されました。そこにはヒトの全遺伝子の99%の配列が99.99%の正確さで含まれるとされています。
☆2005年 - *筋電義手の実用化。アメリカ合衆国のジェシー・サリバンが世界で初めて意思で動く義手を装着した人間となりました。
*筋電義手は筋電を検知して作動する仕組みなのですが、そもそも筋電は極めて微弱な電流なので、検知が難しい場合もあります。
そのため、機能的でありながら誰でも使用ができるという訳ではない、という欠点がありました。
日本において筋電義手の普及率は芳しくなく、初めて筋電義手が開発された1998年には、わずか8本しか売れていないという実状でした。
そもそも、筋電義手の支給は要件が厳しく、普及しやすい土台が日本にはないと言えたのかもしれません。
また、筋電義手はとても高価なのですが、筋電義手の世界市場シェアは殆どある海外企業が占めている状態でしたので、価格が下がりにくく、150万円以上もしていました。その為に誰もが購入しやすいという訳ではありませんでした。
しかし、2005年アメリカ合衆国のジェシー・サリバンが世界で初めて意思で動く義手を装着した人間となりました。このシカゴ・リハビリテーション研究所が開発した「バイオニック・アーム(bionic arm)」は筋肉の力で動かす従来の義肢と違い、頭で思った通りに動かす事ができ、より人間の腕の機能に近いと言われています。この義手がより普及して行けば、価格もさらなる低価格化が実現されるでしょう。
次回に続く
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