診察室からコンニチハ(142)

☆2007年 - 京都大学の山中伸弥らのグループが、ヒトの皮膚細胞に遺伝子を組み込むことにより人工多能性幹細胞(*iPS細胞)を生成する技術を発表しました。また同日、ウィスコンシン大学のジェームズ・トムソンもほぼ同等の方法でiPS細胞を生成する論文を発表しました。
*iPS細胞は2006年に誕生した新しい多能性幹細胞で、再生医療を実現するために重要な役割を果たすと期待されています。 しかし、そもそもiPS細胞とはどのように作られるのでしょう?iPS細胞の何が画期的なのでしょうか?そして、いつ頃、どのように医療に役立つと予測されているのでしょうか?このセクションでは、これらの疑問について、わかりやすく説明します。
①iPS細胞とは、人間の皮膚などの体細胞に、ごく少数の因子を導入し、培養することによって、様々な組織や臓器の細胞に分化する能力とほぼ無限に増殖する能力をもつように変化させた多能性幹細胞です。この細胞を「人工多能性幹細胞」と呼びます。英語では「induced pluripotent stem cell」と表記しますので頭文字をとって「iPS細胞」と呼ばれています。 名付け親は、世界で初めてiPS細胞の作製に成功した京都大学の山中伸弥教授です。
体細胞が多能性幹細胞に変わることを、専門用語でリプログラミングと言います。 山中教授のグループが見出したわずかな因子でリプログラミングを起こさせる技術は、再現性が高く、また比較的容易であり、幹細胞研究におけるブレイクスルーといえます。
②iPS細胞は、再生医療や、病気の原因を解明し、新しい薬の開発などに活用できると考えられています。
再生医療とは、病気や怪我などによって失われてしまった機能を回復させることを目的とした治療法です。
次回に続く
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