診察室からコンニチハ(153)

【光化学オキシダント(Ox)】
自動車や工場などから排出された窒素酸化物(NOx)や揮発性有機化合物(VOC)が、紫外線を受けて光化学反応を起こすことで生じる物質です。高濃度の光化学オキシダント(Ox)が大気中に漂う現象を光化学スモッグといいます。近年では、海外からの影響も指摘され、注目されています。
人体への影響…目の痛みや吐き気、頭痛などを引き起こします。
粒子状物質[ P M ]
【粒子状物質(PM)】
固体および液体の粒を指します。工場などの煙から出るばいじんや、鉱物の堆積場などから発生する粉じん、ディーゼル車の排出ガスに含まれる黒煙などのほか、土ぼこりなど自然現象によるものもあります。高度経済成長期には、洗濯物や室内の汚れなど生活環境への被害が発生しました。
人体への影響…高濃度の粒子状物質(PM)は呼吸器疾患やガンなどと関連があると考えられています。
浮遊粒子状物質[ S P M ]
粒子状物質(PM)のうち、粒径10マイクロメートル以下の小さなものが浮遊粒子状物質(SPM)と呼ばれます。粒径がより小さいため、吸い込まれると肺や気管などに沈着しやすく、人体への影響が心配されます。都市部の自動車交通量の急増に伴い、浮遊粒子状物質(SPM)による大気汚染が深刻化したため、さまざまな規制が実施されています。
人体への影響…呼吸器に悪影響を与えるだけでなく、ガンや花粉症などのアレルギー疾患との関連が指摘されています。
微小粒子状物質[ P M 2 . 5 ]
浮遊粒子状物質(SPM)のうちで、さらに小さい粒径2.5マイクロメートル以下のものを微小粒子状物質(PM2.5)と呼びます。浮遊粒子状物質(SPM)よりさらに肺の奥まで入りやすく、健康への影響も大きいと考えられています。日本では2009(平成21)年に環境基準が設けられ、対策が急がれています。
人体への影響…気管支や肺の奥深くまで入りやすく、通常の呼吸器疾患だけでなく、肺ガンなどを引き起こす危険性があると言われています。
【その他の大気汚染の原因物質】
塗料やインク、接着剤などに溶剤として含まれる揮発性有機化合物(VOC)は、揮発しやすく大気中で気体になる物質で、トルエン、キシレン、酢酸エチルなどがその代表です。揮発性有機化合物(VOC)は、光化学スモッグを引き起こす光化学オキシダント(Ox)や浮遊粒子状物質(SPM)の生成原因となることから、法律による規制だけでなく、事業者による自主的な排出削減への取り組みが行われています。
次回に続く
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