青井さんへの回答(再)

お話を聞く限りは、失礼ですがMCIというよりは限りなく認知症(アルツハイマー型もしくはレビー小体型のいずれか?)に近いかもしれませんね。長谷川スケール21点というのはMCIの定義に当てはまりますが、お父様の入院だけは理解ができていないというのやは重要な所見であると思います。
また腰痛(脊柱管狭窄症)もあって、昼夜逆転しているとのご説明ですが、私としてはレビー小体型認知症の疑いを強く抱きます。ただ一般医ですと、アルツハイマー型認知症の前状態と診断される危険性が大きいと思います。(多くの医師はこれまで安易にアルツハイマー型との診断が多かったのですが、実際はレビー小体型認知症の方が多いのです)それぞれの認知症で治療の仕方に大きな違いがあるのです…認知症状の出かたや経過にも、著しい違いが認められます。
例えば、アルツハイマー型であると「もの忘れ」が圧倒的に初発症状ですが、レビー型であると「うつ症状」に「幻覚症状」さらに「パーキンソン症候群」が加わった病状が多く見られ「もの忘れ」は遅れて出ることが知られています。また通常のMIC画像診断ですと、アルツハイマーに比べ画像的な変化がかなり遅れて出現しますので、レビー小体型認知症は見逃されやすいのです。大きな病院でも、この様な誤診はかなり多いものです。それでアルツハイマー型認知症と誤解されて、ドネペジルの様な薬を安易に出され病状の悪化する例が多かったのです。もちろんレビーでもドネペジルの使用は差し支えないのですが、問題はその使用の仕方です。アルツハイマーに比べて、極めて少量から処方されるのが理想です。剤型的には3mgが最小量ですが、これを1/2錠から処方するのであれば認知症について十分な知識を持った医師と判断して良いでしょう。1/2~1錠(3mgの)までなら、「せん妄」などの副作用が出る心配はありません。レビー小体型認知症では、脳血流Spectなどの検査が有効であるとされています。その意味ではご心配の通り、安易な薬に頼るのではなく前回にも記述しました様に「脳トレ」や「生活療法」で経過を見て行くのが良いのですが…。お父様が入院中であるから余計にお母様の精神的不安感が、強くなっているとも考えられますので、出来る限り家族の支えが必要になって来ます。今の時期が最も重要で基本的にはお母様を一人にしておく程、認知症は進行する例が多いのです。
あと腰痛の事ですが、薬など使わなくても「トリガー・ポイント注射」や「腰痛体操」などで、かなり効果を上げている例もあります。近くの整形外科で相談して下さい。私は内科の医師ですが、この「トリガー・ポイント注射」を知り合いの整形外科医から学び、今は亡き自分の父親にも実施してみて良い効果がありました。
現在は「認知症外来」をやりながら、腰痛には「トリガー・ポイント注射」、変形性膝関節症には「ヒアルロン酸」の関節腔内注入で、それなりの効果を上げています。もっとも、私の様な内科医が整形外科領域や皮膚科領域(爪白癬やアレルギー湿疹)にまで手を出す医師も稀ではありますが…。
ともかく、腰痛に対して薬でなく、「トリガー・ポイント注射」などをしてくれる整形外科医を探すべきです。面倒臭さがって、やってくれない医師も多いと聞きますが…。
以上、何か参考になれば幸いです。
【ご質問】
早速ご回答頂き、ありがとうございます。
長谷川スケールは22点MMSEは25点でした。
認知の程度ですが、カレンダーで確認すれば日にちはわかります。置き忘れ、物忘れ、短期の記憶があいまいです。
実は、父も脳出血で倒れ現在リハビリ病院に入院中です。
母は父が入院したことを何度伝えても、「お父さん仕事から帰ってこない」「お友だちと旅行に行ってしまった」と言います。
他のことは、忘れていても説明すればそうだったと言って思い出すのですが、父の入院だけは理解ができていないようです。
腰痛もあり(脊柱管狭窄症)すぐに腰がいたいと言って横になってしまい、眠ってしまうので夜起きてしまうようです。
昼は、一人で家にいることになるので、デイサービスの利用もしたいのですが、本人がいきたがりません。折り紙や塗り絵なども勧めてみたのですが、「腰が痛かった」といって横になってしまいます。
クスリを飲むことで、進行を遅らせることができても、副作用(特にせん妄)を考えると何が良いのか迷ってしまいます。いずれ施設にお願いしなければならないと思うのですが、何からなにまで、不安です。
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