診察室からコンニチハ(159)

とりあえず現在のところ分類不可能な、これら小児の精神障害を「広汎性発達障害」PDDと云う仮称で、話を進めて行く事をお許しください。PDDの原因としては当初、遺伝的な要因が指摘されていました。しかし、その後PDDの驚くべき発生率の増加により遺伝的要因では説明がつかなくなって来ました。
そして前述(157話)でも記載しました様に、米国や日本を含めた海外の統計データからみても私たちを取り巻く環境的要因の悪化が小児の精神障害を誘発しているとしか思えない状況証拠が、余りに多くなっています。
さらに既述(151話)の如く環境破壊の例は、❶森林破壊❷酸性雨❹大気汚染❺地球温暖化❺土壌汚染❻海洋汚染❼水質汚濁 でも示した様に余りに混沌としているのです。
つまり、これら多彩な環境破壊が私たちの食生活をどれほど汚染させているか計り知れないものがあります。ただこの世に生を受けてからだけではなく、母親の胎内にいる時から汚染されている危険性が大きいと考えざるを得ないのです。
飲水としての水質汚濁も避けては通れない過程です。母体の飲水を通じて、胎芽期から汚染による成長阻害が始まっているかもしれないのです。
胎芽期とは、受精卵が分化と増殖を行っていく過程の受精後3ヵ月までを胎芽期と呼び、各臓器が形成され。以後の胎児期にその形態と機能が発達させると言われています。胎芽期の胎内異常環境、薬剤服用、放射線照射は、臓器形成を阻害し、染色体異常とともに先天奇形の原因となるのです。
つまり脳細胞もこれから出来上がって行く過程で、どんどん成長阻害されてしまうのです。
受胎成立後9週から出生までが胎児期と呼ばれていますが、妊娠4ヶ月後半(15週ごろ)になると胎盤が形成されます。胎盤形成後の胎児は比較的に順調な成長過程が辿れる可能性が増して行きます。
それと言いますのも、胎盤そのものが胎児の成長に有害な物質を防御する作用があるからです。その意味では、胎盤形成前の胎芽期には危険因が及ぶと、催奇性が増大するのです。
もちろん出生後も新生児から乳幼児の発育段階では大脳に与えるダメージは幼い時ほど大きくなります。
次回に続く
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