診察室からコンニチハ(173)

最先端医療を担う上で、ゲノム編集に並ぶ大きな柱として、AI (Artificial Intelligence : 人工知能)についても説明が必要でしょう。
一口にAIといっても、マシーンラーニング(機械学習)とディープラーニング(深層学習)に大別されますが、基本構造は同じです。
1)機械学習(マーシンラーニング)とは、特定のタスク(仕事)をトレーニングにより機械に実行させるものです。
・その要点は、事象(コト・モノ)の「特徴」をつかみ、みずから「法則化」することです。
・機械学習は、データから反復学習をし、学習結果を法則化(法則化をモデル化とも呼びます)させる事です。法則化とは、この反復学習からある事象の「特徴」をつかむのが最大のポイントです。
・丸暗記的に全部覚える、というものではなく、沢山のデータからある事象の傾向・クセといった「特徴」を捉えに行くという点が重要です。うまく事象の特徴を捉えられると、それを次回以降にも利用できる「法則」に昇華させることが出来るのです。
・そして、事象の特徴をつかんで法則化できた状態を「自動化」し、以降の再現性を作るのがAIの重要な側面です。学習する機械(マシーン)であることからもわかるように、機械学習はシステムそのものです。
・ただしシステムといっても、ルールベースの条件文を数万行と記述していくようなシステムではなく、法則を自動化する部分において、ノンプログラミングでシステム化を行うものです。もちろん機械学習を動かす上で、様々なプログラムは必要となりますが、「特徴から生まれた法則性を自動化する」というコア部分は、ルールベースのプログラミングで構成されるものではなく、AIが独自に捉えて行くという意味です。つまり、独自に考えて学習する機械なのです。
2)深層学習(ディープラーニング)とは、機械学習をさらに進化させたものです。
人間が、自然に行うタスクをコンピュータに学習させる手法のひとつです。この進化モデルにより様々な分野への実用化が進んでいます。近年開発の進んでいる自動運転車においてもカギとなっているのは、ディープラーニングです。停止標識を認識したり、電柱と人間を区別したりするのも、ディープラーニングが可能にしている技術と言えます。また、電話、タブレット、テレビ、ハンズフリースピーカーなどの音声認識にも重要な役割を果たしています。近年ディープラーニングが注目を集めているのには理由があります。それはディープラーニングが、従来の技術では不可能だったレベルのパフォーマンスを達成できるようになってきているからです。
次回に続く
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