診察室からコンニチハ(182)

ジェネリック医薬品への疑問(Ⅱ)
次にアメリカでのジェネリック医薬品の動向について見ていきたいと思います。
ジェネリックは、アメリカで処方される薬の約90%を占めています。日本でのジェネリック普及率は70%ですから、アメリカ追従主義の厚労省は2020年には80%台を目標にしています。
しかし、アメリカで処方されるジェネリックの大半は外国で製造されています。その国外で製造されるジェネリックの多くは、中国とインドが製造拠点の中心です。これらの国で製造されたジェネリックの中には不正行為の横行が目立ち始め、監督官庁の米食品医薬品局(FDA)にも問題があると指摘する声が多くなっています。過去1年だけでも多くの高血圧治療薬が自主回収された経緯もあるのです。製品への不純物や異物の混入、無菌検査の偽装といった問題が起きていたのです。FDAは2014年、インドで試験的な査察システムを実施して一定の成果を上げましたが、翌年にはなぜか中止しています。
FDAは「グローバルな警戒」を怠らず、「ジェネリック医薬品の製造元には世界同一の基準と査察を求めている」と主張しています。アメリカ市場への参入を望むなら定期的な査察を受け入れ、FDAの厳しい基準に従わなければならないということなのですが、現実には、これらを無視する国外企業が幾つも発見されています。FDAは国内では抜き打ちで査察を行っていますが、外国では、ビザの取得やアクセスの問題で数週間前、あるいは数カ月前に査察の実施を通告するのが普通になっていました。偽装するには十分な時間です。
「それらの工場では従業員に社内用のメモや覚書を回し、FDAの査察に備えてデータをごまかすよう指示している」
との、情報も集められていました。
日本国内では、このような企業は皆無であると信じたいのですが…。
次回に続く
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