診察室からコンニチハ(185)

ジェネリック医薬品への疑問(Ⅴ)
今回は医療現場からの声を紹介してみます。
Q:消費者(患者)としては同じ効果と安全性が保証されているのでしたら、安い薬の方が良いでしょうが、どうも色々と医師や薬剤師などに伺ってみると、医療現場では「このジェネリックは効かない」とか、「あれは大丈夫だ」などの評価があるようで、患者としては不安になります。 
A :実績重視で先発医薬品を選ぶのか、値段を考えてジェネリックを選ぶのかは個人の価値観によるところも大きいです。現実的な対処法としては、医師や薬剤師によく相談して、納得できた場合にのみジェネリックを処方してもらうのが良いと思いますが、現実には医師や薬剤師にジェネリックの副作用情報が十分に入手されているかの疑問が残ります。
Q:そうなると、私たち患者サイドはどうしたら良いのでしょうか?
薬の効果が安定しないなどと言われしまいますと心配になりますが?
A :確かにその通りですが、ジェネリックは健康体の方10名程度において血中濃度をチェックするだけで承認されますので、実際の患者さんに使用した際の薬物血中濃度が異なる場合はよくあると思います。特に、治療有効域が狭い薬剤の場合にはジェネリックに変更するだけで効果が変わる可能性を十分に認識して切り替えるのが良いと思います。
Q:そのように日常、医療の現場においてみられる医薬品の使用によって発生する健康被害等(副作用、感染症及び不具合)の情報はどこで、収集されているのでしょうか?
A:それは『独立行政法人医薬品医療機器総合機構』(PMDA)などで相当蓄積しているはずです。
一般的には、「副作用報告は義務づけられている」と解釈されていますが、薬事法には「保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するため必要があると認めるとき」に報告しなければならない、となっています。ですから、実態としては、ジェネリックの副作用であると思われても、先発品に戻せば副作用が解消されてしまうため、ほとんどは報告されていません。
Q:薬剤師の方は薬の職業的専門家として、患者にジェネリックのことについても正しく説明して欲しいと思いますが?
私はたくさん薬を処方してもらっていますので、少なくとも私が処方してもらったジェネリック薬品は、医療現場サイドではどんな情報があるかぐらいのことは教えてもらいたいですが、聞いても全く要領を得ない事が多いのです。
A :情報の蓄積と周知がなされていないのが一番の問題です。患者さんも医療者と同様に副作用情報を行政に直接報告できる仕組みが施行されています。是非積極的に協力頂ければ、それらの情報が蓄積されて皆さん方にもお役に立てると思います。
http://www.info.pmda.go.jp/fukusayou_houkoku/fukusayou_houkoku_attention.html
Q:総医療費を抑制することは大切でしょうから、開発費を回収できた薬を、安く安全に提供してもらえれば患者も、財政も大いに助かりますね。 
A:それが理想的な姿ですが、現実はそうはなっていません。ともかく総医療費を抑制することのみに政策が優先してしまう傾向が強く出ています。
次回に続く
関連記事

コメント