診察室からコンニチハ(190)

しかし、AIをまだ過信してはいけません。

将棋や囲碁のプロとの対戦で、AIが勝利したとのニュースに触れ、人工知能もついに人間の知能に打ち勝つ時代が到来したかと考えるのは、まだ時期早々です。ディープランニングの飛躍的な向上で、AIというよりはビッグデータの処理解析能力が格段に進歩したに過ぎないのです。
まだAI(人工知能)といえるほどには人間の知能に迫る活用能力はないのです。人間の神経回路の複雑な電気信号の解析は、いまだ開発途上なのです。感情を含めた神経回路の解析は、エベレスト山頂のベースキャンプにも至っていないのです。山岳部に籍を置いた経験のある方はご存知の方も多いと思いますが、ベースキャンプまでの道のりと、山頂への道のりは難易度にはおいて格段の差があるのです。現地のシェルパの助力で、ベースキャンプ造設までの過程は比較的に容易なのです。
医学的にいえば、CTやMRIの画像診断はAIとは言えないのです。それはビッグデータの解析能力が進んだに過ぎないのです。膨大な電子カルテの整理や、病名の推定、さらには薬剤の選択基準などもパソコンの延長上にあるのだけなのです。
もちろん、そのようなビッグデータの一瞬の処理能力は人間の計算能力をはるかに超えています。しかし、それは電卓の計算能力が、人間の暗算能力を超えているのと同じです。
次回に続く

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