診察室からコンニチハ(208)

次にインフルエンザは、それぞれの時代を通して何故これほどまでに流行ってしまうのでしょうか?
その原因について考察してみます。
インフルエンザウイルスには、人間に感染するA型、B型、C型の3つの型があります。このうち、冬に流行する「季節性インフルエンザ」を引き起こす型は、A型とB型です。
【A型インフルエンザ】
A型インフルエンザウイルスは、他と比べ症状が激しい型です。
「インフルエンザ」と聞いて皆さんが想像するような、強烈な症状が出やすい型だと考えられています。通常一度インフルエンザにかかると、回復の過程でそのウィルスに対する免疫が体内に作られますが、A型は全世界的なインフルエンザの流行として話題になることが多く、ウイルスの形をどんどん変えて進化し続けるため(突然変異を繰り返す)、今までに獲得した免疫が機能しにくくなり、ワクチンの予測も立てにくいインフルエンザウイルスです。
その症状も強く
・38℃を超える高熱
・肺炎を含む、深刻な呼吸器系の合併症
・ものを飲み込むのが困難なほどの、のどの痛み
・関節痛、筋肉痛
・脳炎、脳症の合併症を引き起こすことがあります。
【B型インフルエンザ】
B型インフルエンザウイルスは、以前は数年単位で定期的に流行しておりましたが、近年は毎年流行しています。A型インフルエンザのように、大きな流行を起こすことはあまりないと考えられています。
・お腹の風邪の症状に近く、下痢やお腹の痛みを訴える人が多いのが、やや特徴的です。
・人と人の間でしか感染しません。
【C型インフルエンザ】
C型インフルエンザは、いったん免疫を獲得すると、終生その免疫が持続すると考えられています。再びかかったとしてもインフルエンザだとは気づかず、ふつうの風邪と思ってしまうかもしれません。
・ほとんどの大人が免疫を持っているため感染しにくく
・かかるのは4歳以下の幼児が多いとされています。
・感染してもインフルエンザとしてはかなり軽症で済むことが多いようです。
・症状は鼻水くらい。ほかの症状はあらわれにくいのが特徴です。
次回に続く
【コロナウイルス時事情報】
新型コロナウイルスに限らず、ウイルスの遺伝子診断はありふれた検査で、クリニックでもオーダーできるはずです。看護師が検体を採取し検査を外注する。SRLやBMLなどの臨床検査会社の営業担当社員がクリニックまで検体を取りに来て、会社の検査センターで一括して検査する。そして翌日には結果が届く。新型コロナウイルスに対する検査はすでに確立しています。…この検査ツールは、感染研などが実施している研究レベルでなく、臨床レベルの厳しい規制、品質管理をクリアしています。
政府がその気になり、予算をつければ、民間の検査会社を活用することにより、近所のクリニックでも、検査ができるのです。
検査の結果が陽性であっても、無症状や軽症なら、自宅にしばらくの期間こもっていればいいのです。
その分、感染が一定以上に拡大するのを防げるし、限られた数しかない入院ベッドを、重症化してしまった人のために確保することもできます。
これまでの政府の「失敗」には、狭い視野、情報不足、日本の医療への過信などがあったように思えます。もちろん、中国との外交関係、経済界への配慮や、さまざまな政治的思惑もあったに違いないのです。
政府は一刻も早く大量検査体制を整え、各医療機関には院内感染を防ぐ十分な対策を整備するよう指導すべきです。
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