新しいウイルスと闘う人類(16)

スウェーデンの戦い(1)
【日本も追従すべき?都市封鎖を放棄してウイルスと共存するスウェーデンの戦い方】
ウイルスとの同居を選んだスウェーデン。
世界のほとんどの国が採用しているコロナウイルス対策は、一気にウイルスを叩き潰すことを念頭に置いたもので、それができなければ国民も政府も疲弊する。
いくつかの国はこれは戦争だとして、ウイルスに宣戦布告したが、戦いが数カ月、数年と長引くと消耗戦となり、仮にコロナウイルスに勝利したとしても、人類の犠牲も多大なものとなる。
そして、そこに別のウイルスでも来たものなら、人類に打つ手は何もない。ウイルスの猛威が自然に収まるのを待つのみなのだ。
一方、スウェーデンは同じ生物であるウイルスとの同居を選んだ。
戦いには違いないので、双方の犠牲は避けられないが、通常の社会生活、経済活動を行っているので、犠牲を最小限に抑えることができている。
また、常に余力を残しているので、次のウイルス、その次のウイルスの来襲にも同じ方式で立ち向かうことができる。ウイルスと折り合いをつけるという生き方だ。
その意味で、スウェーデン方式が成功するかどうかは、今後の人類の運命を左右するほどの価値があるものだ。
逆に、もしスウェーデンのような考え方の国がなかったらと思うと、ゾッとする。これだけが正しいと信じ、多様性を失うことは危険極まりないことなのだ。
【日本の緊急事態宣言は奏功するか?】
日本も3月時点から学校閉鎖などせずに、スウェーデンのようにできたのかも知れない。
ちなみに上記4カ国より人口の多い東京都は人口1,395万人で、4月6日時点の感染者数は1,116人だった。日本全土でも3,986人だ(編注:原稿執筆時点4月7日。なお4月8日23時時点の東京の感染者数は1,338人、日本全土では4,873人と増加ペースが上がっています)。
とはいえ、新型コロナウイルス「Covid-19」は当初思われていたよりはるかに悪質で、危険なものだと分かった。冒頭で触れたように、医療崩壊を防ぐためには非常事態宣言はやむを得ないのだろう。
事業規模108兆円の経済対策は、名目GDPが約570兆円であることを鑑みれば、相当に大きい。財政支出も40兆円近く、総税収の6割を優に超える。
これが本格的なロックダウンだと、止まった経済活動の穴埋めだけに消えるが、それなりに経済活動が続けられると、先につながる投資になる。
今後もウイルスとの戦いが続くであろうことを思うと、そうであって欲しい。
【3月25日 AFP】スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリ(Greta Thunberg)さん(17)は3月24日、自身が新型コロナウイルスに感染していた可能性が「とても高い」ことを明らかにした。中欧を訪問した後、複数の症状が出たという。
トゥンベリさんはインスタグラム(Instagram)への投稿で「10日ほど前に症状をいくつか感じ始めた(中略)倦怠(けんたい)感や悪寒、のどの痛み、せきがあった」と説明。症状が出たのは中欧歴訪から戻った後で、父親と共に予防措置として自主隔離を行ったとしている。
スウェーデンの感染者は3月24日現在で2272人。ただし同国で検査対象になるのは、病院での治療が必要な重症者と、感染による危険度が高い人々と関わる仕事をする人に限られている。
このためトゥンベリさんは検査を受けていないものの、「諸症状と状況を考えると」新型ウイルスに感染した可能性は「とても高い」と説明。現在はおおむね回復したが、「体調不良はほぼ感じなかった」として、他の人々に対し注意を促した。
トゥンベリさんは特に若者に対し、症状の軽い人は感染に気付かないまま、感染に弱い人々にうつす可能性があると説明。「リスク集団に属さない私たちには重大な責任がある。私たちの行動は、多くの人の生死を分けるかもしれない」と訴えた。
次回に続く



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