ひとり言シリーズ(7)

認知症の年寄りは社会が見捨てるのですか。認知症患者で金のない人間はゴミですか。私は先日、三鷹駅近くで見てしまったのです。70才台後半と見える、お年寄りが缶ビールを片手にしてビール飲みながらフラフラしている姿を。いつ風呂に入ったのかも分からない悪臭が漂っていました。隣近所から連絡が入ったのか、二人の警察官が彼の行状を見ていました。ビールを飲んで彼は尿を催したのでしょう。己自身をもろに出して道路に向かって放尿していました。二人の警察官が「何をしているんだと」と、叱責しました。私の見た所、明らかに前頭側型認知症です。その脇を通りかかりながら私は一人の警察官に苦言を呈しました。「あの年寄りは明らかに認知症ですよ。つまり病気なんですよ。病人に怒ったって仕方がないでしょう」と言うと、警察官は私の方をジロリと見て、何を余計な口出しをするのだと云う顔をしましたので、「私は認知症専門にしている医者ですが、生活保護申請をして病院に入院させるべきではないですか」と話しますと、「そんな病院なんかある訳ないでしょう」と、権柄づくで言い返して来ました。その余りの横柄さに私は哀しい事に、それ以上その警察官と話し合いを続ける勇気を失いました。本当は口許まで出掛かっていたのです。「それなら私の病院で入院させますから」と、言い返してやりたかったのです。しかし元来が警察官は苦手なのです。時々は車のスピード違反や駐禁などで切符を切られる事がありますので、警察官を見ると本能的に身構える習性が身に付いているのでしょう。情け無い私の告白です。
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