認知症詩集(28)

暗く長い廊下を一人で歩いて…
何処に行くのか自分でも知らず
歩き続けているが幾ら進んでも
突き当たりも出口も見つからない
ただ一本の真っ直ぐな廊下だが
まるで、これまでの自分の人生
そのものを象徴しているのか…
話しかける人もなく歩いていた
一体この先には何があるのだろう?
天国か地獄かあるいは果てなき
無限の暗闇か…
「あなた、あなた」と、
妻に起こされる。
「台所が片付かないから早く食事を召し上がって下さい」
と、背つかれる。朝の11時…
停年退職して早や5年
早起きする理由もない
しかし今の夢は何だったのか
無目的に毎日を過ごしている
己への警告か!
人は幾つになっても何か目的を
持たねばならないと云う啓示か
遅い朝食を取りながらボンヤリ
これまでの生き方を考えた!
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